ベトナム駐在員が知っておくべき20のルール

どんな国でも法律や規制はあります。その法律や規制は国の治安を守るためにあるのですが、しばしば解釈に困るものもあります。 ベトナム も例外ではありません。いくつかの法律は他国でも親和性がありますが、解釈に困るものもございます。

詳細をお伝えする前に、一つだけ特筆するべきことは、ベトナム社会は儒教でいう「アジア的な価値」を持ち、その考え方に基づいていくつかの法律も成り立っているということです。欧米人にとって奇妙なことは、アジア人にとっては普通であることもあります。そのことを念頭に置いて、ご案内します。

1. 自己登録?!

駐在員であろうと観光客であろうと、外国籍であれば、移住する際は地元警察に届け出る必要があります。観光客であれば、ホテル/ホステルが通常は代行してくれます(だからパスポートを提示する必要があります)。長期で滞在する駐在員であれば、大家さんが届け出る必要があります。なぜなら、その土地に住んでいることを申告する必要があるからです。

また、トラブルに巻き込まれることを避けるためでもあります。近所で外国人があなたしかいなかったなら、あなたはとても目立つ存在となるでしょう。

2. バイクの二人乗り

これは常識的だと思えるかもしれませんが、道を歩けば、4人の家族全員(それと飼い犬)でバイクに乗っている姿を目撃することでしょう。しかし、これはベトナムでも違法です。ベトナムの法律(と常識)では、バイクに2人以上で乗車するのは違法です。それに、車やバイクを路上で運転するには、他の国と同様に免許が必要です。

3. ファンキーボールには近づくな

亜酸化窒素(N2O)は産業用に取引や生産することが許されていますが、人的使用には許されていません、と水曜日に管轄省庁が発表しました。

政府は亜鉛化窒素の医療目的での禁止や制限をしているわけではありません。また、このガスを必要とする薬や医療に登録が必要ではありません。

亜酸化窒素は神経系に衝撃を与えることにより幸福感をもたらすことができるので、娯楽として用いられることもあります。

しかし過剰摂取は、記憶や睡眠の障害や身体にひりひりした感覚をもたらすことがあります。

現在のところ、亜酸化窒素は貿易工業省によって規制されている化学物質であり、麻酔薬として取り扱いされております。規制を超えた使用や販売は12-2500万ドン(515ドルから1070ドル)の罰金が科せられることがあります。

4. 働くには就業許可が必要です

一般的に信じられていることとはことなるかもしれませんが、観光ビザを用いて、ベトナムで働くのは法律上では違法です。外国籍であれば正式に就業許可を得る必要があり、最長でも2年になります。就業許可は通常、雇用主となる会社によって手配されます。申請するには、学位や会社推薦状、職務履歴や有効な健康診断書が必要です。

5. 開業許可をするには資金が必要です

もちろん全てのビジネスに通じますので、ベトナムでの新規ビジネス開業資金についてだけではありません。ベトナムの法律では、新規ビジネスを立ち上げるための許可を得るには銀行に少なくともUS$30,000の資金が必要になります。

多くの資金を必要としないスタートアップやオンラインショップにとっては大問題です。でも、それがベトナムでのやり方です。もちろん、登録前にビジネスを始めて資金を得てから支払う人もいますが、それも問題です。競合に見つけられて、トラブルに巻き込まれてしまうこともあるかもしれません。

ビジネスを計画しているのであれば、ベトナムの法律に精通している弁護士に問い合わせてみることをお薦めします。もし可能であれば同じ領域でビジネス経験のある社長に話しかけてみてください。 

6. 家を購入することはできますが、土地は購入できません

立地のいいところで家や3階建てのマンションを建てて、ワインを飲んで人生を満喫するなんて夢をみたりしていませんか。ベトナムでは不可能です。

ベトナムの法律では、家を購入することはできますが、土地を購入することはできません。なので、家やマンションを購入することを夢見ることはできますが、土地を購入することはできないので借りないといけません。ベトナムでの土地の賃貸は最大50年になりますが、それ以降も金額が上がることもなく延期することができます。つまり、土地を借りる限り家を所有することはできますが、土地自体を買うことはできません。

7. 超過勤務は違法です

2013年に導入されたベトナム労働基準法によると、正式には週に48時間以上働くことが禁じられています。すなわち1日当たり8時間までで、毎日働かないとすると1日当たり10時間までと決められています。もし今、平日の夜8時に会社のデスクトップでこの記事を読んでいるのであれば違法である可能性が高いです。なので今すぐ家に帰りなさい。

8. 飲酒は18歳以上

ベトナムでははっきりと飲酒は18歳からと規定されています。

9. 使用期間を確認してください

仕事に関して言うと、もし新しい仕事を始めるのであれば、あなたの使用期間が専門職である場合は30日、大学レベルかそれ以上の職務であれば60日、それ以外のケースは6日間を超えることはありません。

あなたは正式な給料の少なくとも85%を得られるでしょう。もしそれが不足していると気づいたなら、やるべきことは一つです。

10. 賭け事は禁じられています

ベトナムでは政府が公認するカジノ以外での賭け事 は禁じられています。この法律を破ると罰金もしくは禁固刑が命ぜられます。公認のカジノへの入場は外国籍であればパスポートが必要になります。その資金をそれほど違法でない他のコトに使うこともできるでしょう。

11. ポルノの持ち込みは禁止です

ポルノの輸入・持ち込みは製造・販売・所持も含めて全て禁止です。この法律がどこまで及ぶのかはあなたの運にかかっていると言えますし、罰金や拘留期間などもそれぞれです。安全に行くのであれば、偽物のDVDを携えて歩き回るのはやめた方がいいでしょう。この法律の背景にあるのは、ポルノは伝統的なベトナムの価値観を妨害するという考え方です。

12. 骨董品の輸出は禁止です

ダナンに行けば、200年前の素晴らしい花瓶を見つけることができるでしょう。でも、それを故郷に持ち帰ることはできないのです。正確に言うと文化省から許可を得るまでは。許可を得ることなく骨董品を輸出するのは違法です。もしどうしても欲しければ、その担当省庁に話をすることと写真を撮って故郷の居間に飾ることです。

13. ベトナムでも違法ドラックはダメです

ベトナムでのドラック の使用はお気楽な風潮があります。近所でマリファナを吸う光景を目撃するのも珍しいことではないと思います。でも馬鹿なことしちゃだめです。ベトナムで違法ドラックは厳しく取り扱われます。

ベトナム刑法では、少量のヘロインを所持していただけで、死刑に科せられることもあり得ます。実際、ドラック売買で死刑や終身刑を科せられている外国人がいます。ベトナム当局は最近ドラック関連の規制に関して立場を強化しています。

14. 売春は違法です

多くの人たちにとってこれは驚きかもしれませんが、ベトナムで売春は違法です。夜中に客引きをする女性をみることがよくありますが–通常は男性の観光客向けですね – ときどきバイクに乗った中年男性がマッサージに行きたいか尋ねてくることもあるかもしれません。全て、違法で罰金が科せられます。

もっといえば、政府は特に未成年の売春を撲滅しようと力を入れています。簡単なことではないですが、少しずつ改善しています。

余談ですが、私はマッサージを勧誘してくるバイクドライバーには「私はゲイです」と言ってあしらうことにしています。

15. 妊娠休暇の権利

もし妊娠したら、最大6か月の妊娠休暇の権利があり、うち2か月は義務です。その期間は100%の給料を得ることができます。もし1人以上子供を同時に産むなら、1人につき1か月追加で休暇を取ることができます。

四つ子を産むことになったとしたら、1年は休暇が取れますね。

16. ドラック、兵器、中古車パーツ?も禁止です

国に持ち込むときに 禁止されているアイテム リストです。ポルノや薬物は言うまでもなく、いくつか他にも珍しいものがあります。

例えば、爆弾、弾薬、爆発物、軍事用品、反抗的かつ下劣な文化的な製品(ビール会社のロゴが描かれたTシャツを含む);花火;中古の消費財;中古の電化製品;環境破壊をする物;中古部品;使い捨て部品; 申告なしでの5000USドル以上の現金;子供の人間性・教育・社会ちづじょ・安全・平和に有害なおもちゃ。

しかし、持ち込みが許可されているものもあります。たばこは400本まで、葉巻は100本まで、たばこ葉は500グラムまで、お酒は22パーセント以上であれば1.5リットル、22パーセント以下であれば2リットルまで、なので悪くはないと思います。

17. 撮影は気を付けて

写真好きの方(もしくは写真を撮る方)は気を付けてください。軍事施設の写真もしくはその近くの写真を撮ることは禁止されています。カメラを没収されたり、職務質問をされたりするかもしれません。そもそもなぜ軍事施設の写真をとる必要があるのでしょうか。

もう一つすべきでないことはデモの様子を撮ることです。もし反政府主義のデモの写真を撮りに行くのであれば、自らトラブルに巻き込まれにいくようなものです。特に外国人であれば、強制送還させられることもあるでしょう。なのでデモの写真は撮らないようにしましょう。 

18. 出国する際に持ち出してはいけません

入国の際に持ち込めない物は理解できたと思いますが、出国の際に持ち出しできない物もあります。爆弾、弾薬、爆発物、軍事用品、骨董品、薬、毒薬、木、丸太、木材、全ての木材、腐敗物、野生または貴重な動物や植物、申告なしでの5000USドル以上の現金。

19. 法的に結婚できるのは…

男性は20歳で女性は18歳です。念のため。

20. 国境にはなるべく居座るな

さきほども触れたように軍事施設の近くにいることは許されない。これは国境近くでも同じです。もし国境近くの村や地区を訪れるなら、地元の警察に許可を得た方がいいです。また、写真付きのIDを携帯していることを確認してください。これは提案ではなく法律です。

これでベトナムで知っておくべき20の法律は完璧です。